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東京五輪の実態(4) 「不正」の構図

 

こんな事件が最近報じられました。

 

日本スポーツ振興センターが施設を無償提供 ラグビーW杯組織委に

会計検査院が不当と指摘へ

新国立競技場建設の事業主体である独立行政法人、日本スポーツ振興センター(JSC)が内部規則に反し、ラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会組織委員会に16年3月まで約1年半、本部事務所の3部屋、計120平方メートルを無償で利用させていたことが5日、分かった。賃料など約600万円が徴収されておらず、会計検査院は近く不当と指摘する方針。JSCは「当初は新国立競技場がW杯の主会場に予定されていたので、組織委と連携して整備するため無償提供した」と説明した上で、「役職員に契約に関する啓発を徹底し、再発防止に努める」としている。(2016/10/05−18:35)時事通信

 

 スポーツ振興センターは国立競技場や代々木競技場、秩父宮ラグビー場、国立スポーツ科学センターなど国有のスポーツ関連施設を運営している独立行政法人です。「スポーツの振興と児童生徒等の健康の保持増進を図るため、その設置するスポーツ施設の適切かつ効率的な運営、スポーツの振興のために必要な援助(中略)等を行い、もって国民の心身の健全な発達に寄与すること」を目的に2002年に設立された機関です。

 

 会計検査院に指摘されたことは事案としては、豊洲市場の問題などと比べたらそんなに大きな問題ではありません。でもスポーツ振興センターは何で、国の持ち物つまり国民の財産を勝手にラグビーの組織委員会なんかにタダで使わせたのでしょうか? 

 

 上の記事によりますと、スポーツ振興センターが不正にラグビーW杯組織委に部屋を無償で提供していた期間は2014年9月から今年の3月となっています。この期間にスポーツ振興センターの運営の責任者は以下の方々でした。この顔ぶれをみると一つの構図が浮かんできます。

 

独立行政法人 日本スポーツ振興センター理事長 

 河野一郎氏(在任:2011年−2015年9月)

 大東和美(在任:2015年9月−現在)

 

一方、国の財産をスポーツ振興センターからタダで使わせてもらっていたラグビーW杯組織委の側には以下の方々がおられました。

 

 森喜朗

  ラグビーW杯組織委副会長(2014年7月−)

  日本ラグビー協会会長(−2015年6月)

  ラグビーW杯日本大会成功議員連盟最高顧問

 河野一郎

  日本ラグビー協会理事(2013年−)

  2016年4月からはラグビーW杯組織委事務総長代行

 遠藤利明

  ラグビーW杯組織委評議員

  ラグビーW杯日本大会成功議員連盟幹事長

 大東和美

  日本ラグビー協会評議員

 

東京オリンピック組織委の関係ではこの方たちは以下のような役職についています。

 森喜朗氏 東京五輪組織委員会会長

 河野一郎氏 東京五輪組織委員会副会長

 遠藤利明氏 五輪担当国務大臣、大臣退任後は東京五輪組織委員会理事

 

 

 結局、スポーツ振興センターをタダで貸した側と借りた側は同じ人たちがやっていたという構図がわかります。この構図は、東京オリンピック組織委員会が「群盲」化し、エンブレムのパクリ問題から会場変更までさまざまな混乱を引き起こし続けていることと重なっているのでしょうか。

 

 スポーツ振興センターは以下のような「芳しい」評判を得ている団体です。同じ腐臭がオリンピック組織委員会からも感じ取れるのは、私の鼻アレルギーのせいなのでしょうか。

 

スポーツ振興センターの平成26年度の業務実績は最低の「D」ランク 

文科省評価 制度開始以来初めて

文部科学省は29日、独立行政法人「日本スポーツ振興センター(JSC)」の平成26年度の業務実績に関し、総合評価で初めて最低のD評価としたことを発表した。新国立競技場問題を検証した第三者委員会の報告書などに基づき「抜本的な改善を要する」とした。平成13年度の評価制度開始以降、全省庁が所管する独法などで最低ランクが出されるのは初めて。

 文科省によると、評価は最良のSからA、B、C、Dの5段階で行われた。計22の評価項目のうち、スポーツ振興助成に向けた安定的な財源の確保など16項目は目標を達成したとして標準のB評価だったが、9月24日に第三者委が提出した報告書で問題点が指摘された「広報の充実」「経費の削減」「組織及び定員配置の見直し」「施設及び設備に関する計画」「内部統制の強化」の5項目はいずれもD評価。「人事に関する計画」も国家的プロジェクトに求められる組織体制を整備できなかったとしてC評価となった。JSC側は自己評価で全項目をB評価としていた。

 JSC側は今後、外部の専門人材を増やして新国立の担当理事の補佐や広報体制などを強化する方針。産経新聞2015.9.30

 

 日本スポーツ振興センターの基本理念は、「公正で活力ある地域・社会、平和と友好に満ちた世界に貢献」することだそうです。またコーポレート・メッセージは「未来を育てよう、スポーツの力で」だということです。

 

 怪しげな構図の中心にあるこの機関が「公正な社会に貢献」できるのでしょうか。「未来を育て」られるのでしょうか。この機関のあり方は日本の未来と森喜朗氏を頂点としたオリンピック組織委員会の行く先を象徴しているように思えます。

 

 


コメント
確かにK先生はブログ主様と同じ大学の出身でしたね。
失念しておりました。

森氏を始めとするスポーツ関係者の、税金投入に対するあまりの無遠慮ぶりに業を煮やしたのか、それとも単に目立つ案件だからなのか、会計検査院も五輪予算の調査に乗り出しましたね。

五輪やスポーツ振興という美名が利権漁りの隠れ蓑に過ぎないことが、世間にどんどん明らかになってきた中、森氏が逝くのと2020年のいずれが早いか分かりませんが、いずれかの後のスポーツ界の行く末を、ひねくれた意味で楽しみにしています。

省庁対象の行政改革がまたあったら、真っ先にスポーツ庁が斬られるんじゃないでしょうか?
  • 城島 呉蘭
  • 2016/12/31 9:04 PM
退任するK先生は大学が同じという事もあり、いろいろ親切に教えていただきました。ちょっと気は短いけれど本当にいい方だし鋭いところが大好きでした。

次の輩は知見、能力のすべてにおいてK先生に劣っていますから、新年になって組織委のデブがひっくり返ったらすぐに追放しないといけませんね。
  • 趙秋瑾
  • 2016/12/31 7:44 PM
こんにちは。

日本スポーツ振興センターが運営する国立スポーツ科学センターの現センター長(かつて森喜朗氏の力によってJOCのスポーツ医科学委員長を河野一郎氏と交代させらてしまった方)が退任し、後任はラグビーマフィアの一員(筑波大出身の仙台大教授。現在スポーツ振興センターのマルチサポート担当部の長。)だそうです。

科学センター長枠は、代々、非ラグビーマフィアか反ラグビーマフィアだったようですが、この有様では、ますます、スポーツ振興センターはラグビー利権振興センターと改名すべきですね・・・
  • 城島 呉蘭
  • 2016/12/31 7:00 PM
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