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ジャオの北京日記 餃子の話

JUGEMテーマ:中国ニュース

北京は大都市だから、もちろん食のバラエティーもいろいろあるし、しゃおりんさんが既にたくさん紹介しているのでちょっと気が引けるが、きょうは私のお気に入りメニューである餃子について少し書いてみよう。

 

餃子は市内のどこでも食べられる。餃子店と書いてある所でもいいし、ローカルなフード・コートには必ず餃子屋がある。北京で「餃子」というと普通は水餃子のことだ。中身の餡がいろいろあって、豚肉だけではなく牛肉や羊肉、鶏肉、魚、エビなどの肉と、白菜や韮、芹、椎茸などの野菜を選んで組み合わせるので、バラエティーに富んでいる。野菜だけの餡のもある。日本でいう餃子(焼き餃子)は餃子と言わずに鍋貼と別の名前で呼ぶ。(写真は先日の昼ごはんの餃子で15個で18元=200円ぐらい。)

 

中国では、漢代の名医として知られ漢方医学の教科書「傷寒論」を書いた張仲景が餃子の発明者と言われている。今から二千年近く前の人だ。張仲景は後漢末期の混乱の中で疫病が蔓延した時に、漢方薬を餃子の皮に包んで苦くないように工夫して患者に与えたのだと言う。つまり今でいうカプセルとかオブラートとかに当たるものとして餃子はできたのだと言う。

 

餃子の呼び名は時代によって変わり、古代には「牢丸」「扁食」「餃餌」「粉角」、三国時代には「月牙馄饨」、南北朝時代には「馄饨」,唐代は「偃月形馄饨」,宋代は「角子」,元代は「扁食」で、漸く清朝になって「餃子」と呼ばれるようになったと言う。今でも扁食という言葉は使われているが、地方では皮の薄いのを餃子、皮の厚い中身の多いのを扁食と呼び分けているところもあるらしい。北京では両方とも同じことで、大体は皮が厚く中身が多いのが一般的だ。

 

餃子と爆竹は旧正月(春節)に欠かせないものだ。南方では違うかもしれないが、北京では旧暦の大みそかである除夕の夜に餃子を食べる。いろいろな餡のをたくさん作って、その中のいくつかに硬貨を入れておく。今だと綺麗な5毛硬貨を入れることが多い。それが当たった人は翌年1年間、お金が儲かるといって大変縁起がいいのだ。私はここ数年、結構数を食べているのに、ちっとも硬貨入りのに当たらない。日本で安月給のOLなんかしていては発財できないのは当たり前かもしれないが。

 

旧正月に餃子を食べる理由はいろいろ言われるけれど、餃子は交子とも書かれる(発音は同じで、餃は三声、交は一声)ので、新旧の交わる日である大みそかに食べるとも、神と鬼が戦いを交える大みそかに食べるとも言われる。いずれにせよ「交わる」ことと関係があるみたいだ。交子=子を授かるという意味だからとも言われるが、子供よりは発財(金儲け)の方が中国人らしい発想だと思う。

 

餃子は元代に蒙古族が欧州まで攻め込んだ時に世界に広がったという。俄羅斯餃子(ロシア餃子)と呼ばれるペリメニ、意大利餃子(イタリア餃子)と呼ばれるラビオリなどは蒙古軍が広めたのだそうだ。ペテルブルグのネフスキー大通りに美味しいペリメニ専門店(ペリメンナヤ)があって、そこで三皿も食べて友達の顰蹙を買ったことがあったが、ロシアのは少し酸っぱい味のスープに入っていた。また、ラビオリはイタリア北部の料理のようだ。ホントはマルコ・ポーロがベネチアへ持ち帰ったのかもしれない。
(上は俄羅斯餃子、ロシアのペリメニ)

 

そういえば私がまだ北京で働いていた時に、日本に輸出された冷凍餃子から農薬が検出され、毒入りギョーザ事件と騒がれたことがあった。上に書いたが、中国語ならあれは「毒入り餃子」じゃなくて、「毒入り鍋貼事件」と呼ぶべきものだったのだろうと思う。

 

それから、餃子は主食なので、中国人は餃子とご飯とか、餃子と麺とかの両方を食べることはない。日本のラーメン屋のギョーザ・ライスは極めて日本的な食べ方なのである。


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