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私の西安日記(10) 西安の名物、辛いけど美味しい油溌麺

 
 麺屋陝西省というより西安の名物として知られているのが油溌麺です。北京にも西単の図書大厦の裏に陝西麺館という店があって、実は北京で仕事をしていたころ贔屓のその店へ行くたびに私は油溌麺を食べていたのです。今回初めて西安を訪れるに当たり一番気になったのは、本場の油溌麺ってどんなものだろうということでした。



本場の油溌麺は幅4−5センチもある広い麺を使います。(北京の陝西麺館のはここまで幅が広くなく、油溌麺22センチぐらいでした。)手延べの麺を茹でてお湯を切り、それに青菜ともやしを乗せ、唐辛子の砕いたものと青ネギをのせて熱い油(普通は落花生油、最近はオリーブ油を使う店もあるという)と酢をかけただけの単純な麺なのです。(ちなみに中国の酢は黒いのが普通です。日本人はよく醤油と間違えるようです。)単純とはいえ、この唐辛子やネギ、それにニンニクなどのバランス、そして何より麺の出来具合で店によって味が違うので結構楽しめる麺です。

 西安で連れて行ってもらった店は油溌麺しか扱っていないという専門店でした。下の写真のようなとてつもなく大きな丼で麺を出す店で、当然私は「小」を頼みました。テーブルには生のニンニクが置いてあり、麺が来るまでの間、これに唐辛子味噌をつけて齧るのだそうです。北京ではニンニク臭いのは田舎者と相場が決まってますから、私は北京の淑女の矜持としてニンニクは食べませんでした。

 さてこれが出てきた油溌麺油溌麺1です。直径が40センチ近くある丼の中で具と麺をかき混ぜて食べるのです。冬になるともっと唐辛子の量を増やすのだと地元の人は言っていました。油と酢と青菜の味が混ざり合うのは同じですが、北京で食べていたものより味がまろやかです。お酢のせいかもしれません。この店では青菜の他にセロリとトマト、玉ねぎなども入っていました。量が少なく見えるかも知れませんが、カップラーメンなら1杯半分ぐらいの分量はあります。

 西安名物ではビャンビャン麺というのもあります。こちらも同じような幅広の麺を使いますが、かけ麺であり麺がお汁に浸かっているところが違います。西安は西域の入り口であり回教徒も多いので、ビャンビャン麺には羊肉や野菜がたくさん乗ったものが多く、お値段も油溌麺の倍ぐらいします。今は物価も上がって、油溌麺が大体20元、ビャンビャン麺は35−40元ぐらいもします。北京オリンピック前には西単の麺屋では油溌麺がたしか8元だったと記憶していますから、ずいぶんなインフレです。


 一方、日本でも時折見かける刀削麺というのは油溌麺とは全く違った麺です。この二つをごっちゃにしてる人がいますが、刀削麺と油溌麺はそもそも出自も内容も違うのです。油溌麺の麺が生地をのばして作るのに対して、刀削麺は文字通りに生地を包丁で切って作ります。それにそもそも刀削麺は陝西省じゃなくて山西省の食べ物ですから、油溌麺と刀削麺の両方を売り物にしてる日本の店なんかは、北海道・瀬戸内料理専門っていうみたいなものですから、味を疑ってかかった方がいいかもしれませんね。
 

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